無題










その者の全てを支配したい、というのは傲慢かもしれない。
本来侵してはならない領域に踏み込み、好きに掻き回すのは  で
逆の立場であればきっと我慢のならないことだろう。



「もしオレが盲いても、絶対にお前の世話にはならない」

なんですか急に、と苦笑しながら鬼鮫が応える。

座椅子にもたれているのにも飽きた。
鮫肌という悪趣味な大刀の手入れを始めた鬼鮫を見ているうちに
段々、無性に腹が立ってきた。
理由はわからない。


「アナタにそのつもりが無くても、ちゃんと私が面倒看ますよ」

“執着”という二文字が脳裏をよぎる。
はなれられない、はなれたくない、はなさない。はなせない。

誰に誓った訳でもないのにさも当たり前のように側に在る。
意味も持たず、したり顔で。

あやふやな感情を、


鬼鮫をみていると普段

抑えているのがわかる。















INFO:2005/10/26(11:28)鮫イタ 書きかけです。
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