-凛-
兄の背中を見ていた。
追うな、と言われたはずなのに。
既に捕えられている心は命令に従ってはくれなかった。
離さないで。
離れていかないで。
時折つめたい光を宿すイタチの瞳の見つめる先に、自分なぞ置いてはくれないだろうとサスケは予期していた。
任務に出掛けていく兄を何度送り出したろう――― 同じ言葉のやりとりで。
ああこの人がつけた優先順位のなかのオレの居場所は、きっと最後。
兄の表情はいつだって冷めていたが、静かな美しさをたたえていた。
何を考えているのかわからないと皆にいわれる
終
INFO:2005/06/21 02:09
書きかけです。
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